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『天国大魔境』園長の目的と目指す天国とは?ミクラとの関係性

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2023年にアニメ1期が公開された人気漫画
「天国大魔境」

謎や世界観が面白く人気を博した作品ですが、注目すべきキャラクターも登場しています。

この記事では、中心人物の一人
高原学園・上仲詩乃学長についてまとめました。

物語の中心となる高原学園を創立し大災害前の
「天国編」だけではなく、
大災害後の「魔境編」でも、常に物語の核にいる人物

大災害後に天国を造ろうと画策していましたが…

  • 学園長が目指した「天国」とはどのようなものなのか?
  • ナタやミクラとの関係性は?
  • 学園長は「天国」を造れたのか?

謎多き学園長の「天国」とミクラとの関係をまとめ考察します。

ネタバレを多く含みます。まだ天国大魔境を読み進めていない方は注意!

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『天国大魔境』園長の目的と目指す天国とは

名前 上仲詩乃
生年月日 1945年4月20日
年齢(2024年時点) 79歳
本籍 埼玉県草加市
目的 この世に天国を造る
特徴 走れるのに特別感を出すため車椅子を使用
古めなネーミングセンス
正義感が強い

高原学園長・上仲詩乃は、
高性能AI・ミーナ(i373)を誕生させた人物です。

ミーナからトキオ達は生まれているため、
園長は「天国編」を作った核となる人物という事になります。

少なくとも、物語の中心に位置するキャラクターであることは間違いありません。

彼女の目的とは何なのか?

園長が目指す「天国」とは?

それぞれまとめてみました。

園長の目的とは

園長の目的は、
『地獄のようなこの世に天国を造ること』です。

地獄のようなこの世を憂いた園長は、
高原学園を設立し世直しを試みます

大手企業の社長令嬢・今永美咲が盟友となり、
学園のスポンサーとして運営に当たりました。

設立時点では、差別の無い自由な世界創りだけを目指していました。

ところが、
学園で開発されたミーナの「予言」を信じた学園長は
隕石衝突に備え、準備として鹿児島県にある
「いずくえの島(烏之衣島)」にシェルターとなる秘密の施設を作ります。

「天国の担い手」となる子どもたちを誕生させ、
全ては大災害後の世界に「天国」を造り上げることを目的とし、教育を進めていったのです。

高原学園とは

上仲詩乃が設立した高原学園は、全国にあり、
2024年時点で、全国に20箇所の施設・分室を展開。

丸い円の中に鳥が描かれたイラストが
高原学園のマークとなっています。

不登校、ニート、引きこもりの人たちへの
学習・就職支援などを行っており、
差別等がなく、自由な空間を目指すことを理念としています。

指導者・支援者には、政財界・医師・弁護士など優秀な人材や技術者が揃っていました。

【高原学園一覧】
名称 役割
茨城施設 食物等の研究所
奈良施設 食物等の研究所
東京上野分室 総合案内所
東京八王子分室  
千葉分室  
茨城分室  
長野分室  
静岡分室  
愛知分室  
岐阜分室  
滋賀分室  
三重分室  
福井分室  
京都分室  
大阪分室  
奈良分室  
和歌山分室  
高松分室  
宮崎分室  
鹿児島分室  
鹿児島県・烏之衣島施設 シェルター付き
ミーナが創りあげた子どもたちを育てている

高原学園は
2つの施設と、18の分室で構成されていました。
それに加え、秘密裏に烏之衣島(いずくえの島)に施設を作っています。

茨城と奈良は、食料の生産や研究が行われている大きな施設となっています。

東京上野分室では、高原学園の総合案内窓口を行っていたことがわかっています。

トキオたちが育った「いずくえの島の施設」は、高原学園のパンフレットには掲載されていませんでした!

園長が目指す『天国』とは

園長が目指す「天国」とは、
学園の理念と島の施設から読み取れます。

「人間の心が自然であることが何よりの富」
「差別や格差のない自然に過ごせる世界の実現」

を目指していました。

「飢え」を無くすため、クローン技術を用いシェルターで野菜・肉も製造していました。

「病気」を無くすためにミーナによって生み出された新人類には、あらゆる免疫が備わっているはずでした…。

大災害後に実現しようと夢見ていた園長の「天国」は、
「差別と格差、飢えや病気の無い人間の心が自然でいられる世界」だと考えられます。

ミーナが作り出した生徒たちの出生の秘密についてもっと詳しく知りたい時は、こちらの記事をどうぞ↓

「天国大魔境」生徒たちの出生の秘密!鬼のミイラが意味すること
注目のマンガ「天国大魔境」に登場する生徒たちの出生の秘密や謎多き”鬼のミイラ”が意味することについて考察!

生徒たちの名前から「天国」を予想

「天国」がどのような世界なのか、担い手となる生徒たちの名前からイメージできます。

トキオやコナ、ミミヒメという名前は「日本神話」に登場する神様の名前が由来となっているようです。
※「天国大魔境公式ガイドブック」に記載

生徒たちに神様の名を付けているところが、
まさに世界に神様が住む天国を造ろうとしていたのだろうと想像できますよね!

「あらゆる病気への免疫を持ち、格差や差別がないように教育された生徒たち=神様」が自然に生きられる世界・・・

生徒たちの名前から、文字通り「天国」は「神様が住む世界」だと予想できます。

時々ムチャクチャな行動をするキャラだけど、理想は分かる気も・・・

生徒たちの名前の由来はこちらの記事でまとめています↓

天国大魔境を日本神話から考察!生徒たちの名前の由来は?
注目マンガ「天国大魔境」は、日本神話に深い関わりがある?生徒たちの名前の由来を考察してまとめました。

学園長はなぜ現代社会を「地獄」とするのか

「天国」を造ろうと考える学園長は、なぜ現代社会を「地獄」と捉えているのでしょうか?

高原学園は「人間の心が自然であることが何よりの富」と考えています。

現代社会は自由な心を阻む「世論」や「同調圧力」が多く、そのような利己主義的な現代社会を「地獄」と考えていたと思われます。

自由な心を保てない不自由な社会を「地獄」と呼んでいたとイメージできます。

ただ、自然と言いながらも、遺伝子操作や、クローン技術、脳移植などを実行していて…園長自身もかなり利己的w

惑星衝突を回避するための政府の施策を阻止するほどの決意

惑星衝突を予測した政府は、惑星衝突を回避するために「惑星衝突回避作戦」を準備します。
小惑星の軌道を変えるためのミサイルを複数用意していました。

ですが、学園長は「あめのぬぼこ」を迎えるため
「戦士」達を放ち、妨害することに成功!

完全にテロ行為なのですが、「天国」を造る学園長の決心の強さが見られる出来事となっています。

『あめのぬぼこ』と『お迎えの日』

あめのぬぼこ…地球に衝突する予定の小惑星の名前(正式名「2023VR8」)
お迎えの日…「あめのぬぼこ」をお迎えする日(小惑星が衝突する日)

学園長がたびたび口にする「あめのぬぼこ」と「お迎えの日」という言葉。

二つの言葉からは、学園長の「小惑星に対する気持ち」が表れています。

あめのぬぼこは、地球に衝突する予定の小惑星の名前です。
2000年にミーナが「予言」した際に、日本神話をなぞらえ、学園長が付けたようです。
(世間では「ニビル」とも言われていました)

日本神話の「あめのぬぼこ」とは
イザナギ神とイザナミ神が世界を創生する際に
天から大海に突き刺して、かきまぜた矛の名前

学園長がいかに小惑星の衝突を期待していたのかが表れています。

世界が小惑星を発見し、正式には「2023VR8」という名前が付けられています。

お迎えの日は、ミーナが予言した小惑星が地球に衝突する日で「2024年11月11日」を指します。

こちらも学園長が付けた呼び名だと思われ、
「地獄が終わり『天国』を造る新しい時代の始まり」となる重要な日で、
「お迎え」という表現からも園長の気持ちが察せられます。

「天国」を造る計画は、「お迎えの日」を照準に進められていました。

生徒たちの名前も日本神話からだし、学園長は日本を理想世界にしようとしていたのかも?

外の世界の状況や、天国編と魔境編の時系列年表は
こちらの記事で詳しくまとめています~↓

『天国大魔境』を時系列で解説!外の世界の状況はどうなっている?
漫画『天国大魔境』を時系列でまとめました。特に重要となる出来事や、外の世界の状況はどうなっているかを解説!

園長とミクラさんとナタの関係を解説

マルをキルコに託した「ミクラさん」と園長は、同一人物です。

施設が自衛隊に爆撃された際、
園長は脳を移植する予定だったトキオの子供を奪おうとし、トキオの硬化能力から腕を離せなくなってしまいました。

苦肉の策で思いついたのが、空爆により意識を失くしたナタの体に、まずは自分の脳を移植することでした。

ナタは、自衛隊により保護され「三倉まなか」と新しい名前になり、大阪で生活をすることになります。

三倉まなかが園長の記憶を取り戻したキッカケは、
後に「キル光線」となる「スーパービーム」を手にした瞬間でした。

このキル光線は、ミクラさんがキルコに渡しているため、ここからも
「ミクラさん=三倉まなか」だと分かります。

↑コミック8巻の表紙には、園長をイメージする車椅子のようなものに乗っているミクラさんのイラストが描かれています。

つまり

「ナタ⇒三倉まなか(ミクラさん)=園長」

ということになります。

閉じ込められたナタの脳について

学園長の脳移植手術後に、ナタが洞穴のような場所に閉じ込められているシーンが、7巻で描写されました。

「マコ!?」「助けて…!」と外に向けて叫んでおり、体から取り出されたナタの脳が、どこかに保存されているということなのかも、と予想されました。

すると10巻で、
関西復興省でマル達が出会い旅の同行者となったロボットが、「私の名前はナタ」と自己紹介しました。

おそらく猿渡=迫田医師が、ロボットにナタの脳を移植したのだと予想されます。

ナタロボットが、マコと再会する日が来るかも~。要注目!

キル光線の入手経路から見る「学園長=ミクラさん」の狙い

「キル光線」はもともと「惑星衝突回避作戦」を妨害する「戦士」が持っていた武器です。

トキオを母と認識した戦士がトキオの元を訪れる際に武器を落とし、マコが拾っています。

マコは、そのままキル光線をリュックに入れ、ナタが寝続けていた病室に置きました。

7巻最終話でナタがキル光線を拾ったことがキッカケとなり、移植手術以降、思い出せなかった学園長の記憶を取り戻すこととなったのです。

キル光線を見て
「スーパービーム」
「諦めません 勝つまでは…」

と、学園長ならではのセリフを言うナタは衝撃シーンでした!

「ミクラさん」になった学園長は死に際にキル光線をキルコに託していますが、これは「勝つ」ための「諦めていない」表れなのか?

「諦めません 勝つまでは…」は、未だ実行中なのかもしれません。

マルに託した注射は天国を実現化するアイテムなのか

学園長=ミクラさんはキル光線をキルコに託したように、マルに「薬の入った注射」を託しています。

同じ顔をした人物に注射すると「みんなが助かるかもしれない」とマルに説明していました。

注射には、ラベルで「C.C.TYPHA」と記されています。

TYPHA⇒タイファとは、古事記にも登場する、通称ヒメガマと呼ばれる植物です。

強い生命力を持っている植物なため、ヒメガマを素材にした薬だとしたら、「みんなにヒルコになるのを防ぐ力」を与えてくれるのかもしれません。

つまりは、「みんながヒルコになるのを防ぐ薬」なのかも!?

注射が具体的にどのような意味を持っているのか分かるのは少し先でしょうが、「みんなが助かるかもしれない」という説明に、明るいイメージを持ちますよね。

学園長の目的である「天国が実現する」に繋がるのかもしれません。

マルに託された「薬の入った注射」は、最後まで要注目ですね。

やっぱり「諦めません勝つまでは」は未だ進行中かも!

『天国大魔境』の結末に天国が登場するのか注目

惑星衝突後に天国を造ることを夢見て、新人類を生み出した学園長・上仲詩乃。

9巻で「天国編」と「魔境編」は、ほぼ同じ時系列で展開するようになりました。

しかし惑星衝突後に「天国」を造ることを夢見ていた学園長の目的は、実現できているようには見えません。

とても「天国」が建設されつつあるようにも見えませんが…

現在は、実現途中なのでしょうか?

少なくとも惑星衝突は起こりました。

ナタに脳移植され寿命が延びた学園長は、天国への導き手として活動もしていました。

ほぼ園長の思い通りに世界は動いているように見えますが、夢である「天国」は実現できつつあるのか?

ミクラさんの寿命がつき死亡してしまいましたが、最終的に園長の夢が達成される事になるのか?

結末まで、見逃せないですね!

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キャラクターについては
こちらでまとめています↓

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