2018年より「月刊アフタヌーン」にて連載中の
「天国大魔境」。
「このマンガがすごい!2019」ではオトコ編第1位にランクインした、
大人気作品となっています。
作中に散りばめられた謎が魅力で、
特に8巻に登場した「鬼のミイラ」と、
10巻で明らかになった「生徒は全員ミーナの子」は、
見逃せない、大きな伏線となっています。
- 高原学園の生徒と鬼のミイラにある共通点とは?
- 「鬼のミイラを守る一族」は、高原学園に繋がる?
- 生徒たちの遺伝子には特別な意味がある?
この記事では、
「生徒たちの出生の秘密」と「鬼のミイラ」について考察し、まとめました。
ネタバレを多く含みます。まだ天国大魔境を読み進めていない方は注意!
※10巻までの内容を含みます
高原学園生徒たちの出生の秘密!
高原学園いずくえの島施設で暮らす生徒たちは、
全員ミーナ(i373)から産まれたことが確定しています。
生徒たちがミーナから産まれたことや、
いずくえの島施設についてをまとめました。
高原学園いずくえの島の生徒はミーナが産んだ
ミーナ(i373)は、学園全体を管理する高性能AI(人工知能)です。
AIであるミーナから生徒たちが産まれた…とは、いったいどういうこと?
その実態は、ミーナに高原学園の関係者や生徒の何人かの志願者を生きたまま繋ぎ、人間の身体を学習させていました。
提供者の精子と卵子により受精させ、
ミーナは受精卵に対し高度なゲノム編集を行い、超人を造れるように!
人間離れした能力を持った超人をデザインし、
人工子宮から生まれたのが、トキオやコナたちでした。
「天国」で暮らす1期~5期の生徒たちは、
全てミーナがデザインし、生まれたのです!
高原学園いずくえの島施設が「天国」
高原学園は全国展開している塾施設でしたが、
「いずくえの島施設」だけがパンフレットにも載っていない、
特別な施設でした。
場所は、鹿児島県鹿児島郡にある離島
いずくえの島(烏之衣島)です。
「天国大魔境」序盤に登場する、
トキオやコナたちが暮らしていた施設が「いずくえの島施設」であり、
「天国」と呼ばれていました。
天国はミーナが完全管理しており、
生まれた子たちが暮らす場所でした。
高原学園が「あめのぬぼこ」を迎えるためにテロを起こしたため、
爆撃されて、破壊されています。
園長が目指す天国=学園について、
もっと詳しく知りたい方はこちら↓
高原学園生徒たちの4人の親(遺伝子)は誰?
高原学園にはトキオ、コナなど1期生から5期生まで、
数十人の生徒たちがいます。
彼ら全てに4人の親(精子と卵子)がいたと
8巻47話で明らかとなりました。
- 北多民君太
- 鯨井かすみ
- トニー角
- 中島サラ
トキオと同学年のタカの顔が
俳優の北多民君太と似ている、とミミヒメが発言しています。
ここからタカが北多民君太の精子から誕生したのだろうと、分かりますね。
生徒たちへの精子と卵子提供者がたった4人だけの理由とは
数十人もいる大勢の生徒たちへの精子と卵子の提供者が
たった4人だけという事実は、かなり謎です。
学園を築きミーナを開発した高原学園は
潤沢な資金を持っているでしょうから、
様々な優秀な遺伝子を集めることは可能なはずですし、
多くの精子と卵子から子供を作った方が多様性があり、より強い遺伝子になっていく気もします。
より多様性を持った子を産むために、
多くの精子と卵子を取り込もうとするのが自然だと考えられるのに、
なぜ4人だけにしたのか?
ミーナは受精卵に高度なゲノム編集が可能だったため、
精子と卵子に多様性は求めていなかったのかもしれません。
自らデザインし、
多様性を持つように「作り変える」ことができたはずです。
ミーナから生まれたトキオやコナ達には、個性的な子が多かったですし、
大きな多様性があるように見えました。
生徒たちに両性具有者が多いのは何故?
生徒の一人ミチカが両性具有だと、8巻45話で明らかとなりました。
ククとオーマも同じで、生徒の半分くらいは両性具有だったとミチカは語っていました。
かなりの割合で両性具有者が誕生していることになります。
両性具有者が多い原因として考えられるのは、
- 精子と卵子を提供した4人のうちの誰かが両性具有者で、遺伝子を引き継いだ
- 提供した4人に濃い血の繋がりがあり、遺伝子に影響がでた
- 生徒たちを産んだミーナが、ゲノム編集し操作した
未だ確定はできませんが、上記のように考察できます。
特殊能力を持っていたり死亡したらヒルコになったりするのも、同じ理由かも~
鬼のミイラを守る一族からわかること
8巻44話と45話に登場した、
「鬼のミイラ」と「ミイラを守る一族」。
鬼のミイラは高原学園の生徒以外で、
初めて登場した”ヒルコ”でした。
鬼のミイラを守る一族は、
特殊な環境で生活をする人々となっていました。
鬼のミイラは高原学園生徒以外のヒルコ
8巻に登場した「鬼のミイラ」はマルから”ヒルコ”だと確認され、
少なくとも江戸時代から生きており、
400年以上前から存在する鬼だと作中で説明されました。
これまでヒルコは2024年に起こった大災害後に出現し、
死亡後の高原学園の生徒が正体なのでは、と思われていました。
しかし「400年以上前からいる”ヒルコ”」と説明されていることから、
「全てのヒルコが高原学園の生徒とは限らない」と提示された初めての例となっています。
これまでの「天国大魔境」の設定が覆る展開でビックリした~。
ヒルコについての考察は、
こちらでまとめています。
鬼のミイラを守る家族は近親の一族?
鬼のミイラを守る一族は、鬼を封じ続ける役目を担った一家でした。
田舎だったため、大災害後には土地を捨て離れていく人がほとんどでしたが、
彼らは村に残り、鬼を祭り続けていました。
村に残っているのが彼ら一家だけとなっており、
子供は近親で作っているのではないかと思われます。
鬼を封じている洞穴の壁に図が描かれており、
45話の扉絵と見比べると、家系図のように見えます。
家系図だとすると、74歳老婆の夫が、自分の子との間に子供を作っているのが分かります。
その後も、子供同士で近親婚が行われている…?
ただ、図では、兄弟姉妹とペアの関係性が少しわかりづらく、
外部の人間の可能性もあるのでは?
とも思いましたが、老婆の子供と考えられる女性2人のところに横線があり、
これは姉妹を表している線だと思われます。
横線が兄弟姉妹と、ペアの両方を兼ねているようなので
わかりやすいように、図を書き直してみました!↓
ちょうど扉絵に出てきた11人と人数は合いますね。
×のところは、すでに死亡した男性ということになりそうです。
生まれた赤ちゃんが、女の子と分かり、74歳老婆が筆とインクを持って洞穴に行くシーンが描かれていましたが、白丸を描きに行ったのでしょう。
となると、少なくとも老婆の子の時代から近親婚を繰り返している事になります。
もしかしたら400年前の鬼のミイラを祭っている一族は、かなり前の時代から近親婚で一族を継続しているのかもしれません。
江戸時代から近親婚で一族を継続しているのかも…
一族が鬼のミイラを守っている理由は?
一族が鬼のミイラを守っている理由とは何なのでしょう?
74歳の主は
「この鬼をまつり続ける事が私達の生きる理由」
であり
「ちのこどくが生きる希望…」
と語っていましたが、どういう意味なのでしょうか?
「ちのこどく」の意味を考察
「ちのこどく」を漢字に当てはめてみると
「地の孤独」「血の孤独」「血の蠱毒」と複数の意味がありそうです。
血の孤独…孤立した血縁
蠱毒…共食いにより毒を強化させる古代中国の呪術
「地の孤独」は、キルコが予想し解説しています。
「土地に縛られた稀な一族である事が誇りって事?」
と主に聞いていましたが、笑っており、微妙な反応でした。
「血の孤独」は、「孤立した血縁」という意味ですので、先程の考察からも当てはまりそうです。
もう一つ考えられるのは、
「血の蠱毒」。
「蠱毒」とは、様々な毒虫を一つの容器に入れ共食いさせることによって毒を強化させる古代中国の呪術です。
孤立した土地で近親婚を繰り返す一族という意味であれば、「血の蠱毒」も考えられそう。
鬼のミイラを守るために土地にとどまり、
より濃い強い血を生む「血の蠱毒」が彼らの生きる希望になっている?
もしかすると、
鬼のミイラが彼らの先祖で、
より強い”ヒルコ”を生むために近親婚を繰り返しているようにも想像できます。
ただ、何故、鬼のミイラを鎖で縛って守り続けているのか…
一族が「ちのこどく」を継続する本当の理由は、
まだまだ謎となっています。
精子と卵子の提供者が「ちのこどく」一族と繋がっている可能性もあるので、要チェックです~
鬼のミイラを守る一族と生徒たちの関係性に注目したい!
高原学園の生徒と、鬼のミイラを守る「ちのこどく」一族。
ヒルコの核を持つ鬼のミイラと生徒たち。
長い年月の隔たりはありますが、何らかの関わりがあるのは間違いないでしょう。
どちらも狭い範囲で濃い遺伝子を作ろうとしているのでは、と想像できます。
答えを見逃さないためには、
「天国大魔境」を最後まで追いかけなきゃですね!
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天国大魔境に登場するキャラクターは
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